発達障害

うつ病、注意欠陥多動性障害:仕事のオーバーワークが原因の事例

2020/12/26 発達障害

1.病歴
その方(男性)は幼少期から高校生までは、いじめで不登校になったり、忘れ物が多く先生に叱られたり、または遊びだしたら止まらない活発な時期があったり、浮き沈みが多かったようです。
就職後は、製造部の同期の中で一早く昇進し天狗になり、他の社員の反発で落ち込んだようです。
購買部に異動となり、仕入先への無茶な値引き交渉を指示され、下痢、不安感が続き、精神科を受診し、うつ病と診断されました。
その後軽快するものの、調子に乗って仕事をやりすぎてしまい、オーバーワークとなり、疲弊し、休職となりました。
その後復職しますが、担当の仕入先が多く、複数の仕入先のトラブルが同時に起き、1人ではお手上げ状態となり、部品納入が滞り、全社で大問題となり、どうにもならなくなり、再度休職となりました。
その後復職し、大きなプロジェクトを長時間残業の末、頑張ってやり遂げますが、プロジェクト完了の途端に燃え尽き症候群となり、何もできなくなり、三回目の休職となりました。
最初の頃はうつ病として、治療されていましたが、注意欠陥多動性障害もあることがわかり、その治療が加わりました。

2.無料相談~裁定請求~障害厚生年金3級受給決定
その方は遠方の方でしたが、精神障害に詳しい社労士を調べ、私に無料相談の問い合わせメールがありました。
その後電話で病歴、通院歴を伺いました。
優秀だが調子に乗りやすいタイプの方のため、どうしても調子がいいと仕事をやりすぎてしまい、オーバーワークとなり、精神的にまいってしまうということを繰り返していたようです。
現在通院中の医療機関に診断書を作成していただき、傷病名:うつ病、注意欠陥多動性障害で、障害厚生年金の申請をしました。
その結果無事、障害厚生年金3級が支給決定しました。
私も36年程サラリーマンをしてきて、同僚が疲弊して休職、退職したりを多数見てきました。
雇用する会社は社員の健康状態をしっかり把握していただきたいと同時に、本人自身もパンクする前に、時には仕事を断る勇気を持っていただきたいと思います。


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