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網膜色素変性症:30年前の初診証明(カルテ無)

網膜色素変性症で障害厚生年金1級が受給決定した岐阜・名古屋周辺域の方(男性)の実績です。
1.病歴
その方(男性)は、小学生の頃から近視はありましたが、30歳頃までは、特に目の不自由はなく、お仕事も普通にされてました。
30歳頃他の病気で入院中、気を失うことがあり、全身の検査をすることになり、眼の検査で初めて網膜色素変性症と診断されました。
退院後も眼科に通院しながら、仕事を続けることができました。
40歳代後半になり、視力、視野共に悪化、仕事は厳しくなり、退職しました。
50歳代後半(現在)は、視野はほぼ点状であり、視力も落ち、暗い場所では殆ど何も見えなくなりました。
2.無料相談~受任~障害厚生年金1級受給決定まで
岐阜・名古屋周辺域の方(男性)から電話で無料相談がありました。
ご自宅の近所のファミレスで打ち合わせすることになりました。
母親に手を引かれていらっしゃいました。
目の前の物の形はぼんやりとわかるものの、一人で歩くことは最早できません。
即契約をさせていただき、進めることにしました。
初診は30年近く前の大病院とのこと、初診の病院に問い合わせたところ、予想通りカルテは残っていませんでした。
しかし、初診の大病院の主治医は、現在治療を受けている眼科医院の院長先生とのことでした。
ご本人と共に医院にお邪魔し、祈るような気持ちで、院長先生にお話をさせていただきました。
眼科医院の院長先生は、30年近く前の初診日のだいたいの時期を記憶しており、それを受診状況等証明書に記載していただくことにしました。
年月単位まで記憶されていたので、保険料納付要件は何とかぎりぎりでパスし、裁定請求手続きをすることができました。
後日、障害厚生年金1級の受給が決定しました。
眼が不自由の方の場合、通常外出は一人でできません。
外出を含め、日常生活は母親に頼り切っていましたが、既に母親はご高齢で、この先頼れる期間も長くありません。
障害厚生年金1級決定は本人、お母様共に大変喜んでいただけました。
3.網膜色素変性症
網膜色素変性症は網膜に異常をきたす遺伝性、進行性の病気であり、また先天性疾患であり、難病指定されています。
障害年金制度では、網膜色素変性症は具体的な症状が出現し、初めて診療を受けた日が初診日とされます。
そのため、その方は初診のときは、会社員としてしっかりお仕事をされていたため、障害厚生年金を得られました。
30年近く前の初診日でカルテが残っておらず、初診証明に困難が予想されましたが、初診のときの大病院の主治医が現在かかっている眼科医院の院長先生であり、また医師は当時勤務医療機関を転々としていたため、その大病院での治療時期の特定に役立ったようです。

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